ビーストテイル　文庫版

潮出版（1990年）発行同名コミックスの文庫版

＊再録＊「お妃と眠り姫」コミックトム　

「眠り姫」「いばら姫」「眠りの森の美女」などと呼ばれるお話が元。絵本などではあまり馴染みのない、王子の母親＝人食い女と姫の話がここでは憎めないオーガーの妃として主役をはる。オーガーの戦地にいる王様への手紙が愛しい。

＊再録＊
「ランペル・スティルツ・キン」　コミックトム　　

人喰い鬼が羨ましくて、王様に呪いをかけて村の娘に無理難題を出させ、出来ないと泣く娘の代わりにひとしごと。藁を金に変えてくれたこびとの名前をあてれば生まれた赤ちゃんをあげなくても済む。骨折り損のこびとがちょっと気の毒！？

＊再録＊
「ジャックと大男」　　コミックトム　

ジャックと豆の木の話も坂田さんにかかればこんな風に。のんびり親子と、いじけやすい歌う彫刻さんの会話も素敵。

＊再録＊
「ガラスのくつ」　コミックトム　

シンデレラの話も坂田さんにかかればこんな風に。けなげな娘は自分からちゃんと幸せをつかみに勇気を出して行くんです。

＊再録＊
「カエルの王子」　コミックトム　

見た目に左右されない姫君だからこそ、王子を呪いから解いてあげることが出来たわけで。王子はカエルのときのが可愛かった。あの寝姿がけっこう好きです。

＊再録＊
「ハンスルとグレトル」　コミックトム　

「ヘンゼルとグレーテル」で知られるお話ですが、賢いお兄ちゃんもいいけれど優しい妹の性格も凄くいいんです。

＊再録＊
「猫だんな」　コミックトム

坂田版「長靴をはいた猫」。こういうのってもうすっかり坂田テイストというか。
「人間なんか服を着ていたら二束三文」とは至言です。　

解説「グリム童話と『ビースト・テイル』の魅力」
書下ろし（吉原高志）

潮出版