バジル氏の優雅な生活3　文庫版　　

 
＊再録＊
「ウォールワース家」1983年ララ2月増刊号

父に認められたいウォールワースの今度の立案はスリ横丁を含む下町の再建計画だった。一方、知り合いになったジェニファに招かれて下町の飲み屋に出かけた彼は、住民達は立ち退きなどしたくないのだ、と聞かされる。理想家の彼の不器用さをひそかにバジル氏がカバーするお話。

 
＊再録＊
「ウィンター・シーズン」1983年ララ2月増刊号

気難し屋の叔母上が来るというので逃げ出すように出かけたサザビー卿の館。ルイ君の他にハリーとアーサーも連れて行ったのだが、途中でハリーだけ人さらいに連れて行かれてしまう。アフリカ鉄道の工事人夫を無理矢理集めている一団からハリーと他の監禁されていた人たちを救出すべくバジル氏達は大がかりな悪戯芝居を打つのだった。サザビー卿と、盲目の犬オーディンが初登場。

 
＊再録＊
「エジプシャン・スタイル」1983年ララ４月増刊号・7月増刊号、9月増刊号
＊コミックス収録時加筆修正あり＊

ビクトリアと一緒にエジプトに出かけたバジル氏。好奇心旺盛なビクトリアが盗賊にさらわれて...。心配のしどうしだった彼にとっては悲惨な旅のお話。ともかくビクトリアは凄い。（単行本収録にあたり雑誌掲載時より加筆あり）

 
＊再録＊
「ルイ君の忙しい生活」1980年ララ4月増刊号

すっかりお屋敷の仕事に慣れたルイ君。バジル氏に頼まれてレディのところに手紙を届けに行く筈が、メイド達が同じ便せんを盗んで使って美男の馬丁あてに書いた山ほどの手紙と混ざってしまった。そのミスを修復すべく右往左往するお話。

 
＊再録＊
「写真屋」1983年ララ12月大増刊号

ウェルダー卿がもってきた一枚の写真と謎の写真屋。興味を抱いたバジル氏が調べていくと、宗教的題材で通りに絵を描いていた大道画家とその写真屋は同一人物だった。彼は実は宗教画家として活躍していたが、彼を追い出したい画壇から男色罪を仕組まれかろうじて有罪は逃れたものの画壇からは追放された過去があったのだった。そして、裁判で嘘の証言をし、彼を救ったのは幼い日の詐欺師アーサーだった。ラストのアーサーのセリフがなかなか渋い。

 
＊再録＊
「聖アントワーヌ便り」1984年ララ2月大増刊号

バジルの友人であるサザビー卿が送ってきた一風変わった手紙で語れているお話。ただ働きさせるサーカスから逃げてきたゾウ使いとゾウを使ってご主人をひっかけようとする通いの執事の悪巧みと、それを見事にかわすサザビーはさすがにバジル氏のご友人であることよ。

 
解説「ソドムの絵師」南條竹則


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