ライラ・ペンション　　　

 
「ライラ・ペンション」1982年ララ2月号〜7月号
＜作品紹介＞
うっかりもの・のずちゃん、しっかりもの・コウさん、はっきりしたザワさんという高校生３人組が今にもくずれそうな”ライラ・ペンション”で共同生活を始める、どたばた物語。のずちゃんのお父さんが仕事で海外出張に行くことになったのがきっかけ。
家が遠いから既に下宿生活していたコウさんはともかく、本好きが高じて家を出たかった（好きなだけ本が読めるから）ザワさんまで住むことになった”ライラ・ペンション”ははっきり名前負けもいいとこのぼろ家。それでも仲のいい３人で住めば都。珍騒動が起こりつつも、楽しそうです。
この作品には「エイリアン・レモネード」（白泉社『探偵ゲーム』所収）というのが前身にあります。３人のキャラクター設定はそのままで舞台が海外。名前はノースに、フーティにザワティ。「エイリアン〜」の方が初出が1980年ララ1月号。この味のある３人組はお気に入りなんでしょうね(^^)

＜各編あらすじ＞
 
「Part1　ライラ・ペンション」1982年　ララ2月号　　ｐ24

高校生・のずちゃんの父親が半年間の海外出張に行くことになった。母親も付いていくと言う。その間口うるさい叔母の家に預けられそうになったのずちゃんは親元を離れて下宿暮らししている友人・コウさんとシェアリングすることを決意、呑気な両親も許可してくれた。しっかりもののザワシも一緒に住むという。格安の一軒家、その物件の名前は『ライラ・ペンション」！

 
「Part2　情熱・烈風・こんさーと」1982年　ララ3月号　26ｐ

引っ越しの衝撃でコタツが壊れていた！一方のずちゃんのポケットには北島三郎のコンサートのチケットが二枚、一緒に行ってくれる人を探すが誰も付き合ってくれない。学校の帰りにザワシと買い物に寄ると魚屋さんでクジが当たり大量の魚を貰う。レコード屋に寄るとそれが元で不審人物扱いされる。帰宅すると壊れたコタツのせいで家は停電状態。悲惨続きの結末は…。

 
「Part3　才女」1982年　ララ4月号　ｐ24

ザワシはロックが趣味で海外の同じ趣味の人と文通をしている。届いた手紙に美形の男の写真が入っていてのずちゃんに「友達の写真」と冗談で嘘を吐いたが本当は人気ロックバンドのボーカルの生写真だった。真に受けたのずちゃんは海外文通を始める気満々。そこに口うるさいのずちゃんの叔母さんが様子を見にやってきた。コウさんは漱石の英訳本を使って英文科を出たという叔母さんを撃退する。

 
「Part4　水ぬるむ」1982年　ララ5月号　ｐ24

春休み、のずちゃんは３人で小旅行に出かけたいと思ったが、コウさんは一人旅が好きと聞いて言えなくなっていた。一方ザワシはコウさんに気軽に一緒に旅行に出ようと誘う。話の行き違いでのずちゃんは一人留守番する羽目に・・・？

 
「Part5　吾輩は猫である」1982年ララ6月号　ｐ24

感想文の宿題が出て漱石を読んでいる３人。そこにどこからか迷いネコがやってきて・・・？「吾輩は猫である」のパロディで猫にアテレコするコウさんの才能が素晴らしい。

 
「Part6　ライラ・ペンション・アゲイン」1982年ララ7月号　ｐ26

半年間の海外出張を終えてのずちゃんの両親が帰ってくる頃。のずちゃんはライラペンションにまつわる恐ろしい（？）噂を耳にする。春になると「何かが出る」「大家さんはすでに死んでいる」！？いったいここには何が出るのか、戦々恐々と夜を迎える３人だったが…。

 
「夜は空の上」  

 
「悶絶おばけ屋敷す、の巻」  

 
「おしごと考」  


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