青絹の風

 
「青絹の風」  1977年ララ10月号

この作品は詩と絵と文学の香りがする作品です。詩人として身を成そうと出てきたトーマスと画家のヘンリーが出会うところから話が始まる。実在する絵画がモチーフになっている。

 
「夢みたものは」1977年ララ9月号
タイトルは立原道造の詩から。優しい姉と弟、二人の生活。何も要らないからただそばにいて欲しい・・弟の願いを知って姉は…。

 
「さよならのとき」 1978年花とゆめ2号掲載

よく考えると坂田さんの作品には少女が主人公の話があまりない。少年とお兄さんの組み合わせはとっても多い。これもその一つで、お兄さんのエリックは実は犯罪者なのだ。けれども、読んでるとどうも彼の方が少年の家族よりも痛々しいように見える。特に、隣人であるマキシムさんがエリックを追いつめていく様子はどう見てもマキシムさんの方が悪人っぽい効果が入ってる。これも読後感がとっても大好きな作品です。

 
「おばあちゃんの日」  1978年ララ1月号　ジムシリーズ
ジムが友達とスキーに行こうと思ったらセーターが全部小さい。万能女中のラーラが帰省中でいないので仕方なしに毛糸持参でおばあちゃんに編んで貰いに行ったなら、着く早々おばあちゃんに良いようにこきつかわれ・・なんとその日はおばあちゃんの誕生日だった。「あたしゃ生まれてきたことがうれしいよ」というおばあちゃんは自分の誕生日をちゃんと正装してテーブルを整えて一人ででも祝う。生まれてきた幸福を祝うおばあちゃんの顔は輝いていて、こんな風に年を重ねていけるのはとても素敵。

 
「さかなが空を飛ぶ話」   1976年花とゆめムフフ（増）

脱臭剤の研究をしてるアルバートと社長の娘ベスは恋人同士。だけども、貧乏な研究者の彼との交際にベスの父は反対している。そんな時に、いきなり突然変異で魚が空を飛び始めた。バートはそれを見て一発逆転を思いつく。小粋なラブコメディ作品。

 
「もとはといえばライラック」  1977年花とゆめ22号

エルドンシリーズ 乗馬仲間と遠乗りに行ったエルドンは迷い犬のセッターに妙に懐かれる。どうしても離れようとしない犬を仕方なく連れて帰るが・・。友情出演で『アモンとアスラエール』のアモンとヘンリーが悪友仲間として出ている。

 
「金沢　雪ばなし」 同人誌

書き下ろし コミックスの為に書き下ろされた、エッセイマンガ。金沢の雪の美しさについて。


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