フレドリックブラウンは二度死ぬ（A5判）

坂田靖子・波津彬子・橋本多佳子によるアンソロジー

「ﾎﾟｽﾀｰ･双六」
この判のための描きおろし 3人の合作｡
謎の三国人に扮した自画像をそれぞれ描かれている｡裏が双六｡(インド人=坂田靖子､アラビア人=橋本多佳子､中国人=波津彬子)

「血」書き下ろし（カラー)　

坂田靖子・橋本多佳子・波津彬子合作｡
吸血鬼最後の生き残りである、ヴロンとドリーナは安息の地を求めて未来へ逃亡するも…。
参考文献：「スポンサーから一言」（中村保男訳）創元推理文庫　　

「黒猫の謎」波津彬子　　デュオ　1983年9月号

引っ越した部屋で作曲に苦しむピアニストの主人公の元に一匹の黒猫が現れた・・？
参考文献：「復讐の女神」（小西宏訳）　

「帽子の手品」　橋本多佳子　デュオ　1983年3月号

人は信じられないものを目撃するとなかったことにしてしまう・・？ GFの気を引くために始めた手品合戦、エスカレートした先には何があったか・・。
参考文献：「天使と宇宙船」（中村保男訳）　

「わたしらはこうしてフレドリック･ブラウンしてるんぞいね」　デュオ　1983年5月号

3人の合作2P｡作品が出来て掲載されるまでの経緯を面白く描かれた｡　

「狂気恐怖症」坂田靖子　デュオ　1983年3月号

新聞記者ジョージは、とある精神病院に「ナポレオンと思い込んだ偏執狂」患者として潜入し事件の真相を暴いてほしいと上司に言われ驚く。なぜなら上司の提案は、まさしくジョージがずっと抱えてきた秘密そのものだったからだ。ジョージは三年前に事故で記憶喪失となったがそれは表向きの理由で、真実はナポレオンであることをひた隠しジョージのフリをしてきたのだった。
参考文献：「宇宙をぼくの手の上に」（中村保男訳）　

「大失敗」橋本多佳子　デュオ　1983年5月号

叔父の遺産を狙って殺人を企てるが、そこには大きな落とし穴があった・・。参考文献：「未来世界から来た男」（小西宏訳）　

「ミミズ天使」波津彬子　デュオ　1983年7月

ある朝、ミミズが天使のワッカをつけて昇天するのを見た！そこからおかしなことが続いてとうとう・・。参考文献：「天使と宇宙船」（中村保男訳）　　

「プラセット」坂田靖子　デュオ　1983年9月号

建設公団の行政主任として、とある辺境惑星プラセットに赴任しているフィル。この星にビルを建設するのが目的であるが、目下の問題は、プラセット特有の幻覚現象であるブレイクスリー現象と地中を飛ぶ鳥の対策。めぼしいアイデアは無く任期は無駄に伸びるばかり。地球においてきた妻にも捨てられ、フィルはとうとう辞職を決意するが…。
参考文献：「天使と宇宙船」（中村保男訳）　　

｢ニドシヌ｣座談会

この判の為の座談会収録　 3人がそれぞれ謎の三国人に扮して料亭に集まって座談会を開いているという形｡３人の出会いや当時の同人誌活動の話､なぜブラウンを選んだか､などなどの話題｡　

「フィナーレ」

この判のための描きおろし 3人の合作｡ブラウンの魅力を語る言葉を入れたイラストページ｡舞台挨拶の形式で洒落ている｡　　

*あらすじ作成協力：「図書の家」岸田志野

朝日ソノラマ・朝日新聞出版